アンナプルナBCトレッキング完全ガイド
標高4,130m。8000m峰アンナプルナIと魚尾峰マチャプチャレに360度囲まれる「圏谷の聖域」へは、ポカラから7〜10日で往復できます。ヒマラヤの入門〜中級として世界中のトレッカーが最初に選ぶ理由を、準備から歩き方まで一本にまとめました。

どんなルートか
ポカラから車でキムチェ(ガンドルク下)へ入り、チョムロン→バンブー→デウラリ→マチャプチャレBC(MBC)→ABCと谷を詰めます。標高差は約2,200m、行動は1日4〜6時間。石段の登降が延々続くのがアンナプルナ流で、テント不要・毎晩ロッジ泊・食事付きという「ティーハウス方式」なので、装備は驚くほど身軽で済みます。詳しい行程と標高プロファイルはトレッキングページのABCルートを参照してください。
モデル日程(8日)
Day1 ポカラ→キムチェ→ガンドルク泊 / Day2 チョムロン / Day3 バンブー / Day4 デウラリ / Day5 MBC経由ABC泊 / Day6 ABCの夜明け→バンブーまで下山 / Day7 ジヌーダンダ(温泉)/ Day8 車道へ下りてポカラ帰着。健脚なら7日、余裕を持つなら10日。ABC泊をケチらないこと——夕方と夜明けの圏谷こそが本体です。

費用の目安
許可証はACAP+TIMSで計5,000ルピー前後。ロッジは素泊まり500〜1,000ルピー、食事は1食500〜900ルピー(標高が上がるほど高くなります)。ガイドを雇う場合は1日3,500〜5,000ルピー+チップが相場。ポーターは1日2,500〜3,500ルピー。総額はガイドなし個人で4〜6万円、ガイド付きパッケージで10〜15万円が目安です(ポカラ発着・国際線除く)。
高山病対策 — ここだけは真面目に
ABCは4,130mと富士山より高く、デウラリ以降で頭痛・食欲不振が出る人が一定数います。鉄則は3つ。①デウラリ→ABCを1日で駆け上がらない(MBC泊を挟む選択肢を残す)②水を1日3L③症状が出たら登らない・悪化したら下る。ダイアモックスを使う場合は日本で処方を受け 、事前に試しておくこと。MBC〜ABC間は雪崩地形のため、降雪直後は朝のうちに通過します。
装備 — 買うもの・借りるもの
ダウンジャケットと寝袋(ロッジの毛布補助用)はポカラでレンタル可能(1日100〜200ルピー)。買うべきは足回り——履き慣れた防水トレッキングシューズと靴下だけは妥協しないでください。ストックは石段下りで膝を守る必需品。日本から持参する場合の詳細装備リストは近日公開予定です。
プーンヒルとどっちにする?
時間が4日しかない、または4,000m級に不安がある——ならプーンヒル(3,210m)へ。展望の「広さ」はプーンヒル、山に「包まれる」体験はABC。両方欲張るなら、ゴレパニ→タダパニ→チョムロンと繋いで10〜12日のコンボが組めます。
ベストシーズン
10〜11月(快晴率最高)と3〜4月(シャクナゲ開花)。12〜2月は寒いものの空気が澄み人が少ない穴場。雨季はヒルが出て展望も利かないため勧めません。