八角クリシュナ寺院
Octagonal Krishna Temple
パタンの名寺への対抗心が生んだとされる八角堂。都市間競争が建築の形に変わる瞬間を見る。
王の競争心を形にした八角形
八角クリシュナ寺院は17世紀のプラタップ・マッラ王と結びつき、パタンの壮麗なクリシュナ・マンディルへの対抗として建てたと語られる。八角形の平面は周囲の方形寺院と見分けやすく、都市と王が建築で競い合った時代を想像させる。
本尊のクリシュナと二女神を王と妃になぞらえたという碑文解釈もある。これを王の虚栄という一言で終えず、王族が神話の秩序へ自らを位置づけ、統治の正当性を示した表現として見る。パタンの寺と実際に比較すると、素材も垂直性も大きく違う。
二都市を一日ずつ分けて比較
カトマンズ側では記念柱、碑文、ジャガンナート寺院と合わせ、プラタップ・マッラ王の自己表現を追う。別日にパタンのクリシュナ・マンディルを見ると、単なる模倣でなく、別の形で応答したことが分かる。
2015年地震後の修復・公開状況は現地掲示で確認する。周辺のサドゥーを撮る場合は事前に条件を確認し、撮影後の金銭トラブルを避ける。基壇や囲いへ無断で入り、八角形を撮るために危険な高所へ上がらない。