ラーマグラーマ仏塔
Ramagrama Stupa
装飾の少ない土の塚を前に、発掘しないことも保存になりうると知る。仏舎利を納めた八基の原初仏塔の一つと伝わる静かな巡礼地。
「何もない塚」に残る重み
ラーマグラーマは、釈迦の火葬後に分配された遺骨をコーリヤ族が納めた八基の仏塔の一つと伝えられる。アショーカ王が他の仏塔を開いて舎利を再分配した際、この塔だけは龍王に守られて開かなかったという話が信仰上の核だ。現在見えるのは高さ約7メートルの草木に覆われた塚で、壮麗な門や大伽藍はない。
ネパール考古局の1997年の調査で仏塔と確認され、複数時期の築造痕が認められた一方、中心部は聖性への配慮から掘られていない。つまり見どころは出土品の量ではなく、科学調査と信仰上の非侵襲性が折り合う現場そのものにある。
ルンビニのついで、にしない
ルンビニから東へ約50キロとされ、公共交通だけでは動きにくい。往復車を手配し、雨季の道路状況と帰路を確認する。現地は簡素で、売店や詳しい多言語解説を期待しすぎない。水、日除け、虫対策を持参するとよい。
塚に登る、土や植物を持ち帰る、供物を動かす行為は避ける。静かに時計回りに巡り、礼拝中の人を撮らない。ユネスコ世界遺産そのものではなく暫定一覧掲載地である点も正確に書き分けたい。