イトゥム・バハル

Itum Bahal
分類
旧市街の見どころ
州
バグマティ州
標高
1300 m
イトゥム・バハルの煉瓦、木彫窓、中庭の平面構成を切り絵・版画・リソグラフ調で表した編集グラフィック
記事内容と地理情報をもとに制作したオリジナル編集グラフィック。現地写真ではありません。

市場の裏へ一歩入ると、音が急に遠のく。イトゥム・バハルは、旧市街の密度と仏教中庭の静けさを同時に味わえる。

路地の奥に残る共同体の中庭

バハールは、ネワール仏教の僧院を核に住居と祈りの場が囲む中庭形式。イトゥム・バハルは旧市街でも大きく、西側には古いキチャンドラ・バハールが残る。入口が店や住宅の間に紛れているため、地図上の点を目指すより、門をくぐった瞬間に路地の騒音が薄れる変化を楽しみたい。

中庭のチャイティヤ、木彫の窓、軒下の小像は、博物館のように一方向へ並んでいない。洗濯物や生活用品も視界に入るのは、ここが現役の共同空間だからだ。鬼グル・マパを食べ物でなだめたという地域伝承も残り、建築だけでなく、祭りと口承が場所を守ってきたことを伝える。

静けさを借りるつもりで訪ねる

タメルからアサンへ向かう途中に、カテシンブ仏塔とつないで歩くとよい。両者を比べると、同じ仏教空間でも大塔を中心に回る巡礼地と、住居に囲まれた僧院中庭の違いがよく見える。午前は供物や掃除の動きがあり、夕方は帰宅する住民が増える。

入場門が開いていても、すべてが観光用に公開されているわけではない。住居の窓や人を無断で撮らず、礼拝中は中央を横切らない。短時間で写真だけ撮るより、壁際で数分立ち止まり、鐘、鳩、会話の音が重なる様子を聞く方が、この中庭らしさに近づける。

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