カテシンブ仏塔
Kathesimbhu Stupa
スワヤンブナートを街なかへ写したような仏塔。丘を登らずとも、祈りが回転する小宇宙に入れる。
路地の奥に現れる「小さなスワヤンブ」
タメル南側の路地を抜けると、中庭いっぱいに白い仏塔が現れる。カテシンブは17世紀頃にスワヤンブナートを模して造られたとされ、丘まで参詣できない人々の身近な巡礼地となった。四方の目、基壇、周囲の小塔を本家と比べると、単なる縮小模型ではなく、礼拝の機能ごと移したことが分かる。
周囲にはマニ車、金属像、小さなチャイティヤが密集し、チベット仏教系の参拝者も多い。北西側には子どもを守る女神ハリティに関わる堂があり、仏塔を回る行為と個別の祈願が同じ中庭で続く。時計回りに歩き、回廊を急いで逆行しない。
タメルから旧市街へ入る最良の寄り道
タメル中心から南下し、カテシンブ、イトゥム・バハル、アサン・トールへ抜ける散歩がよい。観光店の並ぶ通りから共同体の中庭へ景色が切り替わるため、旧市街の構造がつかみやすい。朝は読経や周回の姿があり、午後は学生や近隣住民の往来が増える。
無料で入れることが多くても、境内は近所の広場ではなく礼拝地である。マニ車は右手で静かに回し、供物台へ腰掛けず、人物の接写には同意を得る。猿や鳩へ不用意に食べ物を見せない。雨季は石床が滑るので、塔を見上げたまま歩かないよう注意したい。