ナモブッダ
Namobuddha
王子が飢えた母虎に自らの身体を与えたという本生譚が、古い仏塔と現代の僧院、森の巡礼路をひとつにつなぐ。
物語を地形に重ねて歩く
ナモブッダは、釈迦の前世である王子が飢えた虎と子どもを救ったという捨身飼虎の物語で知られる。これは仏教の本生譚として伝わる信仰上の物語だ。古い仏塔から森の階段を上がり、タラン・タシ・ヤンツェ僧院方面へ歩くと、「慈悲」という抽象語が斜面上の複数の聖所として配置されていることに気づく。
見どころは大きな僧院の外観だけではない。巡礼者が仏塔を時計回りに巡り、祈祷旗を結び、灯明を供える所作を静かに見ることで、この場所が写真映えする丘ではなく、日常的な信仰の場だと分かる。晴れれば田畑の向こうに山並みも望める。
日帰りでも急がない
カトマンズから約40キロだが、交通と道路状態で時間は読みにくい。仏塔と僧院の間には坂と階段があり、往復を含めて最低でも数時間をみたい。朝は比較的静かで、午後は雲が増えやすい。僧院の法要や食事時間には入域が制限される場合がある。
堂内では肩と膝を覆い、礼拝者より前に立たない。撮影は表示と僧侶の案内を優先し、人物を無断で撮らない。宿泊や瞑想参加は、通常の観光訪問とは別に事前申込みが必要な場合があるため、現地で当然に参加できるとは考えない方がよい。