ラム・チャンドラ寺院
Ram Chandra Temple
小さなラーマ寺院の屋根下に、人間の生を表す彫刻が並ぶ。官能表現を切り抜かず、建築全体の文脈で見る。
屋根を支える十六の場面
ラム・チャンドラ寺院はラーマを祀る比較的小さな寺で、屋根下の持ち送りに性愛表現が刻まれていることで知られる。場面数だけを数えて話題にするより、彫刻が屋根を支える構造材に置かれ、神々や動物の図像と同じ帯をつくる点を見たい。
ネワール寺院の性愛彫刻には、豊穣、魔除け、俗世を含む宇宙観など複数の説明がある。単一の「本当の意味」を断定せず、ジャガンナート寺院の木彫と比べるとよい。同じ題材でも人物の大きさ、彫り、見る距離が異なる。
見上げる場所を選ぶ
軒下は暗いため、午前または夕方の斜光が向く。双眼鏡や望遠レンズが便利だが、足元の段差と通行人に注意する。彫刻を撮るため基壇や立入禁止箇所へ登らず、参拝者の頭越しにカメラを差し出さない。
マル・トレ、カスタマンダプ、アショク・ビナヤクと組み合わせれば、巡礼宿、道の守護、物語彫刻が近接する旧市街南部を読める。内部拝観と撮影は現場の指示に従い、子ども連れには彫刻の存在を事前に伝えておくと落ち着いて見学できる。